「失敗が怖いKちゃん」・・そして長友選手のブログを読んで
メンタルセッションをしている生徒さんに
「失敗がとてもこわい」という子がいます。(以降Kちゃん)
「スポーツの勝負も怖くて見られないのだそうです」
お母様も困惑。
そんな彼女とは定期的セッションをしています。
先日そんなKちゃんが先日のセッションでこれはちょっと内緒なんだけど・・・と、
「失敗だった」という経験を私に話してくれた。
彼女は自分の傷として残っていた。
いつしか「失敗をしないように」言動する。
そんな習慣がついてしまったのだ。
「失敗がとても怖いのです。」とKちゃん。
「そうなのね。失敗は私も怖いわよ~。」
「先生も怖いの?先生はどんな失敗があったの?」
「たとえばね~。(例をいくつか出す)
でも、たくさんありすぎて、話したら一日では足らないな~。
ひどい失敗もあるしなぁ~(笑)
Kちゃんの失敗はかわいらしく見えちゃうくらいひどいものだよ!」
Kちゃんは少しほほえむ。
「でも・・・」
表情はまた強張る。
「でも失敗は怖いし、私は相手も傷つけます。困らせたりもします。」
「そうなのね・・。Kちゃん素敵ね」
「・・・?素敵・・・ですか?」
「うん。素敵じゃないの。だってそれに気が付いたのでしょう?」
「は、はい・・。」
「素晴らしいわよ!」
Kちゃんかなり戸惑った表情。
「どうして素晴らしいのでしょうか?」
「それを「失敗」と感じて、相手を傷つけたり困らせたりしてしまったと受け止めたから。」
「はい。」
「そして、その事を今私に伝えてくれているから
さらに素晴らしいのよ。」
「はい・・」
私はまだ少し戸惑っているKちゃんに
「・・・大人になっても「気づき」ができない人もいるのよ。」
と伝えた。
これにはKちゃんもびっくりした様子。
「そうなんですか?」
「大人もたくさん失敗するけど、大事なのはそこに「成長」がるかどうかです。」
「私はどうしたらよいのでしょうか・・・。」
Kちゃんは意外な話の展開に頭を整理をしている様子。
「Kちゃんが「失敗あった」と話してくれた今のお話。
もし今のKちゃんならどう考えて行動しますか?」
彼女は、今はこうしていればよかった。
今度はそうしていきたいと具体的にその事柄を答えた。
「では、そうできた自分に、Kちゃんはなんて声かける」
「「私もなんだか成長したな~」っていいます。」
そういって書いている用紙にその文字を書きこむ。
「やっぱり!ほら!成長したKちゃんがたしかにいるよね。
Kちゃんはそれが見えた?」
「はいっ!私すこしだけ成長した感じです!」
そして笑顔!
「[気づく]ためには時に[失敗]が伴うこともあるの。
人はそれを「失敗」とかいったり、そこに評価をしすぎて落ち込んだり、
またそんな人を他人が非難したり・・ってあると思うけど、
「失敗しちゃったな~」って思ったら
「成長できる失敗」だったと言えるように行動していけばいいのよ。」
「時にその「失敗」をひどくとがめる大人がいるかもしれないけど、
それはその「結果」に対しての注意でああり、
その事実をしっかり受け止めることが必要な場合もあると思うよ。」
「私はできていますか?」
「この事は受け止めているからお話してくれたんでしょう?」
「はい。」
「その[失敗]を[経験]ともいうの。
「失敗をしてはいけない」ということで「恐怖で前へ進めなくなってしまうのは」
とてももったいないよね!
「気づき」をおしえてくれた[経験]と思っってみたらどうかな?」
「考えて」そして「行動」していく事。
が「次の成長」になるのよ。
そんな失敗は[した方が良い]のよ。
「はい!」
そう言ってKちゃんの表情は先ほどより明るかった。
「でも・・・私にはその方法がわからないかもしれません・・」
「大丈夫、一緒にゆっくり行こうね。」
そう言って笑うと、Kちゃんも笑顔でした。
きっとこれからなのだと思う。
道のりは長い。 人はそうた易く変れない。
失敗を恐れない。
それはこれから「体験」して覚えていく事なのだろう。
変えたい!変わろう!とする彼女を、
後ろからがっちり支えてあげたい。
あとは変えるための「勇気」です。
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その一歩踏み出した彼女とのセッションから翌日、
サッカー日本代表の長友選手の記事を見た。
あの輝かしいワールドカップというステージで世界の壁に挑んだ選手を「失敗」
をけなすメディア・世論。
こうした「失敗ができない」子を作らないためにも、
「勇気をもってチャレンジする人」を心から敬意をもって
称賛したいと思う。
日本のサッカー界が、これだけ世界に近づいてきたのも、
「一歩一歩のあきらめない」という過去の選手の積み重ね後思う。
このKちゃんにも
それからKちゃん以外の「勇気をもった一歩」を踏み出したいけど踏み出せない子にも
サッカー選手から学べる人がいるって伝えたい。
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長友祐人選手のブログより
みなさん応援ありがとうございました。
試合後、頭が真っ白で話すことが出来ず、少しの時間がたって落ち着いた今、
みなさんに自分の思いを伝えたいと思います。
自分の中にある一番大きな気持ちは、本当に申し訳ない気持ちです。
応援して下さった人、支えて下さった人たちに最高の結果で恩返ししたかったです。
この4年間、自分たちがやってきた準備に対しての悔いはありません。
でもこれだけ最高の仲間、スタッフと結果を残せなかったことは正直悔しいの一言です。
4年間みんなで力を合わせ、辛い時も、苦しい時も、一緒に乗り越えてきました。
それがこんな儚く一瞬で終わってしまうなんて。
すべての批判を受け止めます。
僕はチームの勝利に貢献することができませんでした。
批判してくれる人は自分を成長させてくれます。
そのすべてをエネルギーに変えて、必ず成長します。応援して下さった人、僕を支えてくれる人、批判してくれる人たちすべてに感謝して、これからも成長しなくてはらないと思っています。
長友佑都(ブログより)
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私たちはあの巧みなサッカーの業や強靭の体力は真似ができないかもしれないが、
長友選手の考え方は 今日からでも実行できる!
私たちも一緒に成長していきたいな・・・と
感じていました。
ね、Kちゃんも一緒に「成長」しましょうね(^^)
ゆっくりでいいのです。
確実に歩むその「勇気」が新しい自分への第一歩です!
ふわふわりん♪