祖父の背中
ホームにいる祖父を訪ねました。
同じホームに暮らしていた祖母が、緊急手術をするため、
昨年初夏に訪れた以来、祖父のところに顔を出しました。
夜8時に訪れたのですが、就寝の仕度をしていた祖父が
私の顔を見て「あんたどなた?」と。笑
でも、話すと「おお~!佳苗か!」と思い出してくれました。
それから、家族のこと、入院している祖母の様子など報告しました。
祖父にとって、こうやって頻繁に会う孫は私だけ。
学生時代には、二人で「ギリシャ旅行」へ行った思い出もあります。
会社を創立して社長として、活動していたおじいちゃんは、
今自分が会社を経営する今となっては
もっといろいろ経営の事を聞いておけばよかったな・・と思います。
祖父は戦争で中国へ行きました。
経営の話はもうあまりしませんが、毎回会うたびにその戦中時代の話をしてくれます。
幼少時代はなかなか終わらないこのお話にあくびも出てしまいましたが、
今ではこうしてお話を聞く時間が宝です。
もう一度祖母の病院に戻り、それから車で1時間ほどかけて
横浜へ帰らなくてはならなかったので、
そのお話の腰を折り、
「そろそろ帰らなくちゃ・・・!」と切り出す。
「そうだ!お前おそくなっちゃうよ~。運転きぃつけてなぁ~!」と。
「元気でね~!また会いに来るよ!」というと
「じーちゃん、あと4年!100歳までいきるぞ~!」と
万歳!をして「はっはっはっは~!」と
大笑いしていました。
最後はハグでお別れ。
昔は大きかった背中は、今私と同じ高さになっていた。
でも、強くて 暖かい背中でした。
この背中をずっと見てきた。
あまり家庭を振り返るような人ではなかったけど、とっても恰好よかった!!
この背中に少しでも追いつけるようにがんばりたい。
私らしく・・・。
じわ~っとくる涙をこらえきれず、それでも
「じゃぁ行くね!」と。
玄関まで見送る祖父に
「また絶対会いに来るからね!」
おじいちゃまの暖かい背中を思い出して、
また明日からがんばろう!
ふわふわりん。